FICTIONS >> 桐壺 2.桐壺の弔いと残されたひとびと >>

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最新更新日時: 2011年12月31日 18時06分
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17.ガキはもう大殿籠もっていた。
 「命長さのつらさを思い知り、恥ずかしく思っておりますので、百敷に行き介はべりますことは、とても憚りが多ございます。賢き仰せ言をたびたび承りながら、自らはよういかれません。若宮は、どう思おし知るか分かりませんが、参らせていただくことを思い急いでおりますようで、そんな様子をかわいそうに思っておりますことは、うちうちに奏していただければと思っております。忌々しい私などが、そのようにおはしませば、忌ま忌ましうかたじけなくなりますので」

 と云いやがる。ガキはもう大殿籠もっていた。
作成: 2011年01月25日 03時38分 / 更新: 2011年01月25日 04時08分

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